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ブランド化に向けて新しく動き出した越前がれいはこれからが旬です。
漁獲の時期 9~5月
お問い合せ 越前町漁業協同組合/0778-37-0001
ズワイガニに続くブランド魚として期待されている越前がれいは、鮮度の良いものほど独自のぬめりがあり、赤い斑点が濃く発色します。比較的どんな調理法でも美味しく味わえ、特に子をたっぷりと抱えた越前がれいの美味しさは格別です。大・小含めた約50隻の漁船は夜中2~3時頃に港を出発し、30時間後の朝6時頃に帰港します。そのまま荷下ろしされ、セリは9時頃から始まります。活魚のまま持ち帰り、頭(首)と尾の部分の神経骨を切断(いわゆる血抜き)した活〆の状態のものの扱いはとても至難で、水温が高いと死んでしまうことも多いのだそうです。
福井県では馴染みのある越前がれい(アカガレイ)。産地である越前町では地がれいとも呼ばれ、一般家庭でも食されることが多い人気の魚です。ちなみに福井県では、一般に焼き魚と言えば、焼きがれいや浜焼き鯖のことをさします。底曳き網漁が解禁となる9月から漁が始まり、雪が降る前の11~2月頃のものは、お腹にたっぷりの子(卵)を持っていて大変美味です。早朝の漁港には多くの越前がれいが入ったトロ箱がズラリと並びます。白い身に転々と赤い斑点があることからアカガレイと呼ばれており、港に並ぶものは特にその赤味が強いのが特徴です。
越前がれいは水深150~500mの海底に生息し、全長は約30~40cm。身がビシッと引き締まり、身の中には美味しさがギュッと詰まっています。日本海はプランクトンが豊富で美味しい魚が育つと言われています。越前がれいの味の良さもこの理由からなのでしょう。淡白な味わいの若狭がれい(ヤナギムシカレイ)に対して、濃厚な味わいとジューシーさが特徴で、価格も手ごろです。
福井県は慣習的に何か行事があると、大きめの焼きがれいを食する土地柄です。天神講では、お正月に天神様の掛軸か木像を床の間に飾り、焼きがれいを供える風習がある地域もあります。
また、越前がれいを活魚で港に持ち帰り、活〆の状態で出荷しようとする動きも活発化しています。これまでは煮付けや焼魚、干物などに調理されていましたが、活き造りや刺身などでも味わうことができるようになり、より幅広い料理法で越前がれいの美味しさを提供できるようになりました。現在は地元・越前町にある約10軒の民宿で越前がれいを堪能することができます。越前がれいの刺身はこりこりとした食感で甘みがあり、「ヒラメよりもうまい」と評判も上々のようです。