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福井「越前・若狭」の旅情報 ふくいドットコム

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海女が自ら潜り、獲った春の味わい、天然わかめ。知る人ぞ知る逸品、手作り粉わかめに注目。

天然わかめ

旬の時期 4月下旬~5月

お問い合せ JF福井漁連/0776-24-1203

 肌寒さが残る4月終わりの頃、冬の厳しい海の表情とは全く違う、おだやかな天候と波が続く日本海。そんな海では春の風物詩であるわかめ漁が解禁となります。福井市三国町米ヶ脇地区では4月下旬に解禁となり、漁港近くの海では、幾人もの海女さんが漁をする姿を目にすることができます。

 木の桶を海面に浮かべ、錘をまとい海の中へ。何度も何度も潜ってはわかめを手で獲っていきます。ここでは、わかめは道具を使わず、根元からこぐ(折る)のが主な漁法です。漁の時間は、早朝6時30分に海に出てから1時間と決められています。これは乱獲を防ぐ意味合いもあるそうで、海に出る者たちの掟なのです。漁港脇の岩場で獲る海女さんや、船で独自のポイントまで出航し漁を行う海女さんもいます。時間内は休憩することなく、潜り続けます。

 この時期に獲れる新わかめはやわらかいのが特徴で、小さいものは茎まで食べられ、主に高級料亭や割烹料理店で重宝されているそうです。注文が入ると生のまま出荷。「わかめのしゃぶしゃぶ」としてメニュー化されています。獲れたての新わかめを、お湯にサッとくぐらせて、生姜醤油やわさび醤油で味わいます。お湯に入れると鮮やかな新緑になり、磯の香りも一層増して美味です。

 天然わかめのほとんどは、粉わかめに加工されます。一般的には「もみわかめ」と言われるもので、これらも海女さんたちが手作りしています。

 わかめ漁が終わると、わかめの芯とめかぶを丁寧に取り分け、簾(す)と呼ばれるゴザの上に葉を一枚ずつ並べて干していきます。乾いたら、手で揉んで粉わかめにしていくのですが、この作業を一日で行なわなければならないため、漁が終わっても海女さんたちは大忙しなのです。わかめ漁の解禁後は、あちらこちらでわかめを干す作業を見かけることでしょう。

 わかめ自体の質が良い上に、完全手作りなので評価が高い粉わかめ。手間を考えると、価格が高いのも納得です。そして美味しさの裏には、たくさんの人々の思いと、尽力が込められているのです。

福井県坂井市三国町は、古くより伝統文化を色濃く残し、江戸時代には日本海における北前船の寄港地として繁栄した湊町です。水産業が盛んな漁業の町でもありますが、三国祭や奇勝地・東尋坊、サーフィンなどのマリンスポーツの名所としても有名です。今回取材に伺った米ヶ脇地区には約20名の海女さんがおり、春はわかめ、初夏は越前うに、あわび、サザエなどの海の幸を素潜りで獲っています。

天然わかめを使った手もみわかめ。
【問い合わせ】JF福井漁連 0776-24-1203

春を詰め込んだ、若竹煮。

地元の食し方として、新わかめとたけのこ、ニシンを一緒に炊き合わせる若竹煮が一般的です。わかめのつるりとした喉越しと、たけのこのシャキシャキとした食感が同時に楽しめます。春の食材を合わせた季節感のある料理は、どこの食卓でも登場する定番メニューです。また、わかめの根っこであるめかぶ。これをカラカラに干して、素揚げして食べるのも地元ならではの食べ方です。



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